アメリカのビザ制度では、アメリカに入国しようとする外国人は全て移民と推定する、と規定しています。「へ?なんのこっちゃ?」と思われた方は、まずはこちらのページに公開しているファイル『アメリカ・ビザ入門』からお読み下さい。
■ 移民ビザと非移民ビザ
さて、私達外国人が、アメリカに入国する際に移民として扱われてしまっても、『移民ビザ』を持ってさえいれば、なんの問題もありません。そのままアメリカに入国して、永住権(グリーンカード)所有者になることができます。永住権所有者とは、アメリカに『住む』ことをアメリカ政府に許可された外国人のことで、国籍がアメリカになるわけではありません。『住む』ことができるということは、アメリカ人と同様に働くこと(一部の公職を除く)も学校で学ぶことも自由です。
移民ビザは、それを取得するための資格(家族の呼び寄せ、雇用、投資、抽選など)によって区分されています。取得する資格がどうであれ、移民ビザを使う目的は「アメリカに移り住む」ということだけですから、資格の違いによって、アメリカに入国した後の活動が制約されているようなことはありません。
これに対して、「アメリカに住むわけではない」外国人の場合は、「住むわけではない(自分は移民ではない)」ということを自分で説明できなければなりません。住むわけではないのにアメリカに入国するということは、何か特定の目的(留学や観光、商用など)があって、その目的を終えたら自分が住んでいる国に帰る(住んでいる場所がアメリカ以外に存在する)、ということを意味しています。一部の例外はありますが、目的を終えたら自分の居住国に帰らざるを得ない状況を説明できなければ『非移民ビザ』を取得することはできません。このように非移民ビザは、特定の目的のためだけに発給されるわけですから、その種類によって滞在可能期間や活動内容が制約されていますので、アメリカ国内で自由に活動できるというわけではありません。この点が永住権を取ることとの決定的な違いです。
また、アメリカと日本の間では相互にビザフリー(ビザ免除:ビザを取得しなくても良い)制度が認められていますので、短期間の旅行や商談などでアメリカを訪問する場合には、ビザのことを気にする必要性はありませんし、実際ほとんどの人は気にしていないと思います。ただし、このビザフリーの制度は、無制限に使えるわけではありません。無制限に使えるわけではないということは、どこかに「これ以上はダメよ」というラインがあることを意味していますが、このラインが概念的で最もわかりにくい部分です。また、このビザ免除制度のことを「観光」と呼んでいる人が多いようですが、「観光ビザ」と呼ばれている非移民ビザ(B-2ビザ)もありますので、混乱しないようにお願いします。